2014年08月17日

街と生きる

街が眠りにつく頃に僕は覚醒する

僕が眠りにつく頃に街は活気づく



裏と表のコインの顔が違うように

僕も街も顔を変えている



騒音を子守唄にして育った僕に

街は何もかも隠してくれた



僕はこっそりと薄目を開けてお昼の街を眺めた

昼間の街はとても健康そうだ


明日からは街とともに起きて、街とともに眠ろうか

それがいいと公園の鳩が鳴いていた
posted by ホーライ at 03:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 4行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月01日

吉祥寺の井の頭公園で僕は「谷川俊太郎」の詩集を開いていた。

大道芸人が口から火を噴いて、公園の池の鯉が飛び跳ねた。

詩集を読み始めると僕は詩人になれる、という幻想を抱く。

大道芸人が僕を呼び出し、ボーリングのピンを僕の頭の上をかすめさせた。

その時、谷川俊太郎のように僕は茫然とした。

時代に、芸人に、僕に、詩集に。

あなたがもう来ないと分かったことに。

posted by ホーライ at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 4行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月15日

「青い星の裏側の裏側で」

4行詩「青い星の裏側の裏側で」


梅雨の中の束の間の青空が広がる国の裏側でボールが世界をひとつにするという幻想が流れていた。

そのサンバの国の裏側で軍用機が撃ち落されていた。

宇宙ステーションから見える地球はいつものように青く瑞々しさを保っていた。

奇跡の星で奇跡は起きないものか。


posted by ホーライ at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 4行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月14日

4行詩「色違い」

ペンキ塗りたてのきみの心に触ったもんだから

僕まできみと同じ色になった

気がつけば、周りも同じ色

僕だけ、別の色にしていい?

posted by ホーライ at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 4行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月22日

通り雨。東京と違って大阪の夜は。

●(できごと):通り雨が過ぎた。

■(気づいたこと):大阪の夜には女と同じぐらい男がいる。

◆(教訓):だけど、誰も僕を知らない。

★(宣言):知らない人たちの町で眠ることの心地よさ。(罪悪感を感じないからね。)

posted by ホーライ at 03:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 4行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする